私はジムが好きなのだが、家から徒歩で行ける範囲であることが必須であることに加え、私を怒らせないジムであることが必要なので、引っ越ししてから2年ほどは紆余曲折だった。

最寄り駅にあるスポーツジムは私を激怒させた。
ちょっとトロい感じのかわいい女の子が対応してくれて、ものすごく手際悪く書類仕事を進めてくれた。その結果晴れて入会できたのだが、会員カードの私の名前は「雅子さま」になっていた。私は皇室に入った覚えはない。

彼女は言った
「入会から一ヶ月は、私と約束してもらいたいんです。4回でいいので日にちを決めて、その日はかならずくるっていう約束にしましょう」

なかなか甘酸っぱい作戦ではないか。これはある範囲の人種をイチコロにさせるだろう。(私も、彼女ではなく、頭の回転が早い美人にこれを言われていたらメロメロになっていたに違いない)

そして彼女は書いた……約束の日を……

****

最初の約束の日、私は体調を崩していた。私は常人の3倍以上の頻度で体調を崩す。
しかしながら妙に義理堅いところがある私はちょっと無理をして
(約束したんだ、約束したんだから)
と思いながらジムへ向かった。
歩いて15分くらいの距離なのだが割ときつかった。

すると

なんか 暗い

……

閉まっとるやんけーーーーーー!!!


エントランスにはられている掲示を見ると、事前に決まっていたジムの改装日だったようだ。
ここで私はちょっと泣いた。
悔しくて泣いたのではない、あの、私と約束した、女の子のアホさに泣いたのである。

体を引きずるようにして家に帰り、夫に全てをぶちまけた。
(私は少々の不満は心にしまっておくが、限界を超えると夫に全部話すのである)

あとはあまり覚えていない。もう二度とそのジムには行きたくなかったので、夫に電話してもらって、夫にロッカーの中身を回収してもらって、エンガチョした。

エンガチョしたはずなのだが、ジムからは「ロッカーの鍵を外して中身を持ち帰れ」と何度か電話がかかってきた。もう外してるし持ち帰っとるっつーの。誰と間違えてるの!?

最初から最後まですっきりしない体験だった。
これがまず一回目の失敗。忌まわしいことに次もあるのだが、それはまた別の機会に。